NikeとLaureus Sport for Goodが研究に基づいて日本のコーチ向けに考案した、新しいコーチングガイドが公開されます。これは、女の子のスポーツへの参加を阻む壁を取り除こうとするNike最新の取り組みです。
このガイドの目的は、コーチにスキルや知識を身につけてもらうこと。女の子の発達とメンタルヘルスに重要な役割を果たす運動について社会的/文化的意識を変えることが、スポーツにおいて女の子を受け入れ、支える環境の整備につながります。
このガイドは、読売ジャイアンツや日本バスケットボール協会など、一部の日本のスポーツ団体からすでに支持されています。
読売ジャイアンツ代表取締役社長の国松徹はこう話しています。「日本の女子野球チームの草分けとして、コーチの育成や訓練は欠かせないと考えています。 スポーツにおける女性の環境は、野球を始め、早急に改善していく必要があります。 このガイドは、女の子たちが直面するジェンダーバイアスについての認識を広げ、誰もが安心安全な環境でスポーツに参加するきっかけになるでしょう。 広い観点で言えば、日本のユーススポーツの未来を形作る一助になると思っています」
コーチとアスリートによって創設されたブランドであるNikeは、生涯にわたってスポーツを心から楽しめるよう、また若者が潜在能力を最大限に発揮できるようサポートするコーチの役割がいかに大切かを認識しています。 世界的に見ても、成長するために必要な運動をしている子どもは5人に1人しかいません。また、独特の文化による障壁が、女の子たちのスポーツへの参加を妨げています。Nikeは、スポーツに触れ、参加し、続けられるよう次世代を後押しするコーチを全力でサポートしています。
この取り組みは日本ではとりわけ重要です。『グローバル・ジェンダー・ギャップ報告書(2024)』によると、日本のジェンダーギャップ指数は146か国中118位(経済先進国の中では最下位)です。
「Nikeが築いてきた歴史の中でも日本は特別な地位にあり、その結びつきは50年以上に及びます。 この期間に女性のスポーツを取り巻く環境は大きく進歩しましたが、今も女の子たちのスポーツへの参加を阻む壁があることを、私たちは認識しています」こう語るのは、NIKE, Inc.バイスプレジデント兼チーフインパクトオフィサーのヴァネッサ・ガルシア=ブリットです。「そこで私たちはLaureus Sport for Goodと手を組み、もっと大きな変化を起こして若者、特に女の子たちが受け入れられ、支えられていると思えるようにしようとしているのです」
その一環として、Nikeは近頃、東京、パリ、そしてオレゴンの本社で「Coach the Dream」サミットを開催。若者のスポーツの未来に力を与え、インクルーシブなコーチングの新たなページを開こうと、パートナー、コーチングの専門家、地域のリーダーたちが集まりました。
10月16~20日にLaureus Sport for Goodとの共催で開かれた東京のイベントは、日本でこれまでに開催されたこのようなイベントとしては最大級の規模でした。 Center for Healing & Justice Through Sportのコーチトレーナーが、地域のスポーツリーダー50人を対象に、新しいコーチングガイドと、トラウマに配慮したコーチングに関する研修を実施。ここで取り上げたのは、心の回復に重点を置いたインクルーシブな手法で、日本の女の子たちが遊びやスポーツをもっと楽しめるようにするためのコーチングでした。
「Coach the Dream」サミットには、世界の100を超える組織と連携し、遊びやスポーツを通じて実りを得る機会を子どもたちに提供してきたNikeの取り組みが反映されています。
その組織の一つが「プレー・アカデミー with 大坂なおみ」です。5年前に東京でスタートし、ロサンゼルス、ハイチ、大阪へと広がりました。
この組織のねらいは、女性や女の子たちが主体的に自分らしさを発揮し、自分の未来を築いていけるようにすることであり、取り組みの成功の鍵は質の高いコーチにあると、大坂なおみは言います。
「プレー・アカデミーが目指しているのは、遊びやスポーツを通じて女の子の人生を変えること。優れたコーチなくしてそれは実現できません。 「運動の力で次世代が潜在能力を発揮できるように、Nikeと共に取り組めるのはうれしいです」
次世代のアスリートを応援するNikeの取り組みは、この夏に「Team Go Girls」の企画を通じ、フランス国立スポーツ庁と連携してNikeが発行したプレイブックでも形になりました。このプレイブックでは、女の子たちのスポーツへの参加を阻む壁を壊すためのガイダンスを、フランス中の団体に提供しました。
さらに、Nikeは2023年にDoveとパートナーシップを組み、11歳から17歳の女の子たちを対象とした、これまでに類を見ない、科学的に実証済みのツールセットであるBody Confident Sportを立ち上げました。これは、女の子が自分の体に自信を持ち、スポーツを自分の居場所だと感じられるようにサポートするためのツールです。 また、Nikeはミネソタ大学のTucker Center for Research on Girls & Women in Sportと連携してCoaching HER(女の子のコーチング)というデジタル資料も開発しました。これは、コーチが持つ男女の役割に関する偏見や先入観が無意識のうちに現れるという、若者のスポーツの中核にあって女の子たちにマイナスの影響を与える問題に対処するためのツールです。